熊野は、深い山々を美しい海で囲まれた、陸の孤島。
紀伊半島という温暖な地域とはいえ、山間部である本宮町は、その気候も平地より寒暖の差があり、農地も広々とした場所は少ないところです。
山を棚田にし、斜面に畑、里山として受け継がれてきた、決して作りやすいとは言えない、点在する農地は、それでも、山の恵みを存分に与えてくれる、かけがえのない、先人たちからのおくりもの。
山から流れ込む、きれいな水と、米ぬかや刈り草、植物由来の肥やししか入れない田畑で、まこもなどを育てながら、ニンゲンを育ててもらっています。
この熊野という濃い自然のなかで、日々受ける恩恵を、この土地でいただいている恵みを、私たちをとおして、ギュッとお届けしています。